スクールがSNS運用代行と契約する前に、生徒が写る写真・動画の利用範囲と退会後の扱いを契約書に明記しておくことが大切です。同意書の取り方、解約時の素材の削除・返却、費用の見方まで一般論として整理します。
結論から言います。スクールがSNS運用代行と契約するときは、料金より先に「生徒が写った素材をどこまで使えるか」と「退会後・解約後にどう扱うか」を契約書に書いておくことが大切です。スクールの投稿には生徒の顔や声が入りやすいです。未成年の生徒が多い教室では、保護者の同意も関わります。この記事では、契約前に決めておきたい項目と確認の仕方を一般論として整理します。個別の契約の判断は、弁護士など専門家に相談してください。
スクールのSNS契約で生徒素材が問題になりやすい理由
スクールの投稿は、レッスン風景や発表会、生徒の上達の様子が中心になります。教室の雰囲気が伝わる一方で、生徒本人が「出演者」になります。
人の容姿をみだりに撮影・公開されない利益は、一般に肖像権として保護されると考えられています。顔が分かる写真や動画は、個人情報として扱う必要が出る場面もあります。未成年の生徒であれば、本人に加えて保護者の同意をとるのが一般的な運用です。
さらにスクールには「退会」があります。退会した生徒から「動画を消してほしい」と言われることは珍しくありません。このとき、素材が代行会社の手元にも残っていると、削除の範囲や手順でもめやすくなります。撮影時の同意書の作り方は「子どもの習い事教室がSNSに写真を載せる注意点」も参考にしてください。
契約書に明記したい生徒素材の5項目
契約書や発注書の「成果物」「権利」「秘密保持」の条項だけでは、生徒素材の扱いまで書かれていないことがあります。次の5項目を、本文か別紙の運用ルールで決めておくと安心です。
- 利用範囲:Instagram・TikTok・ホームページ・チラシ・広告のどこまで使うか。広告に使う場合は別に同意をとるかを決めます。
- 利用期間:掲載をいつまで続けるか。「在籍中のみ」「掲載から1年」などを決めておきます。
- 退会時の扱い:退会後に投稿を消すか、残すか。消す場合は、誰が何営業日以内に対応するかまで書きます。
- 代行会社側の保管と削除:撮影データ・編集データを代行会社がどこに保管し、解約時にいつ削除・返却するか。
- 代行会社の実績利用:代行会社が自社の事例紹介に生徒の映る動画を使ってよいか。原則は「使わない」か「事前承諾制」にしておくと安全です。
あわせて、編集した動画の著作権がどちらに帰属するかも確認します。契約書全体で見るべき条項は「SNS運用代行の契約書チェックポイント」にまとめています。
依頼先タイプ別の比較表
依頼先のタイプによって、生徒素材の扱いに慣れているかどうかが変わります。費用は業務範囲・投稿本数・撮影の有無で差があるため、目安として見てください。
| タイプ | 費用レンジ | 向いている教室 | 確認すべき点 |
|---|---|---|---|
| スクール・教室特化型 | 月額10〜30万円程度が多い | 子ども向け教室、複数教室を運営するスクール | 同意書の雛形があるか。退会時の削除フローが決まっているか |
| 総合型 | 月額10〜50万円程度が多い | 広告やLINE配信もまとめて任せたいスクール | 教育業界の素材管理ルールを個別に作ってくれるか |
| 動画特化型 | 1本単位の見積もりが多い | ショート動画で体験申込を増やしたい教室 | 撮影データの保管場所と保管期間。実績利用の可否 |
| フリーランス | 月額3〜15万円程度が多い | 小規模な個人教室 | 個人PCでの保管か。契約書を交わせるか |
| 内製 | 人件費のみ | 講師がSNSに慣れている教室 | 同意書の管理を誰が担当するか |
金額はあくまで幅です。地域・教室数・依頼内容で大きく変わります。
契約前に代行会社へ聞く5つの質問
見極めは、次の質問への答え方で判断できます。答えがあいまいな場合は、契約書に書き込むよう依頼しましょう。
- Q1. 生徒や保護者の同意書の雛形はありますか? 雛形があれば、素材の扱いに慣れている目安になります。
- Q2. 退会した生徒の投稿は、何日以内にどの範囲まで削除できますか? 投稿だけか、元データまで消すのかを確認します。
- Q3. 撮影データはどこに、誰がアクセスできる状態で保管しますか? 担当者の個人端末に残らないかが重要です。
- Q4. 解約時、素材は返却ですか、削除ですか?証明はもらえますか? 削除完了を書面やメールで報告してもらえるか確認します。
- Q5. 御社の実績紹介に生徒の映る素材を使いますか? 使う場合の承諾の取り方を確認します。
解約条件そのもの(最低契約期間・違約金)は「SNS運用代行の解約と違約金」も合わせて確認してください。
費用の見方と、代行を頼むべき教室・頼まなくてよい教室
月額だけで比べると、割高か割安か判断できません。1本あたりと体験申込1件あたりに直して比べます。
たとえば月額15万円で月12本なら、1本あたり約1.25万円です。そこから月の体験申込が5件なら、1件あたり3万円になります。ここに撮影費や同意書の管理工数が含まれるかで、実質の負担は変わります。申込数は教室のジャンル・商圏・受講料で差があるため、契約前に「何を成果とみなすか」を決めておきましょう。
代行を頼むべき教室 - 子どもの生徒が多く、同意書や削除対応のルール作りから手伝ってほしい - 複数の教室があり、素材管理を一本化したい - 講師がレッスンで手一杯で、撮影・編集の時間がとれない
頼まなくてよい教室 - 大人の生徒が中心で、顔を出さない投稿(作品・手元・教室の様子)で十分 - 講師がSNSに慣れていて、同意書の管理も教室内で回せる - 月の予算が少なく、まずは投稿の型づくりだけ相談したい
まとめ
- スクールの契約では、生徒素材の利用範囲・期間・退会後の扱いを明記することが要になります。
- 代行会社側の保管・削除・実績利用まで書面で決めておくと、もめにくくなります。
- 費用は1本あたり・体験申込1件あたりに直して比べます。
- 次の行動として、まず候補の代行会社に「5つの質問」を送ってみましょう。
よくある質問
Q. 生徒の同意書は、教室と代行会社のどちらが用意するべきですか?
A. 同意をとる主体は、生徒と契約している教室側になるのが一般的です。代行会社に雛形づくりを手伝ってもらい、教室名で取り交わす形が多いです。文面が適切かは専門家に確認してください。
Q. 退会した生徒の過去の投稿は、必ず削除しなければいけませんか?
A. 同意書で決めた利用期間や、本人・保護者の意向によって変わります。トラブルを避けるため、退会時の扱いは入会時か撮影時に決めておくのが安全です。個別のケースは専門家に相談してください。
Q. 代行会社を解約したら、撮影した動画は教室で使い続けられますか?
A. 成果物の著作権や利用許諾がどちらにあるかで変わります。契約書で「成果物の権利は教室に帰属する」「解約後も利用できる」と明記しておくと安心です。
Q. 顔を出さない投稿なら同意書はいりませんか?
A. 後ろ姿や声、名札、制服などで個人が分かる場合もあります。顔が映らなくても、撮影する旨は事前に伝えておくのが無難です。
生徒素材の扱いを含めて、依頼先を比べたい方は、サイトの比較表で各社の対応範囲(公式公開情報)を確認してください。依頼前に確認したい項目は、資料請求でお送りしている「依頼前チェックリスト」にまとめています。運営元の株式会社HolyTechも比較表の1社として掲載しており、1本7,500円(税込)・初期費用0円で依頼できます。教室の規模や素材の扱い方に合う場合の選択肢の1つとしてご検討ください。
この記事について 業種別SNS運用代行ナビは株式会社HolyTechが運営する比較情報サイトです。当社もSNS運用代行を提供しており、比較表の1社として同じ基準で掲載しています。他社に関する記載は各社公式サイトの公開情報に基づき、順位付けはしていません。費用や成果は業種・商圏・体制で差があります。
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