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更新日:2026年10月17日

業種共通 公開日 2026年10月17日

SNS運用代行とステマ規制|発注企業が負う責任と確認すべき対応

SNS運用代行の会社が行った投稿やPR依頼でも、ステマ規制で処分の対象になるのは広告主である発注企業です。消費者庁の告示・運用基準をもとに、責任の構造と、契約前・運用中に確認すべき対応を整理します。

結論から言います。SNS運用代行の会社が企画・実行した施策でも、ステマ規制で処分の対象になるのは発注企業(広告主)です。「代行に任せていたから知らなかった」は通りません。ですから発注側は、契約前に代行会社のPR表記ルールを確かめる必要があります。運用中も、投稿や依頼の中身を見られる体制を残しておきます。この記事では、消費者庁の告示と運用基準をもとに、責任の構造と予防策を整理します。

ステマ規制とは|対象は「広告主」です

ステマ規制は、2023年10月1日に始まりました。景品表示法にもとづく消費者庁の告示「一般消費者が事業者の表示であることを判別することが困難である表示」が根拠です。ステマとは「ステルスマーケティング」の略です。広告なのに、広告だと分からない形で宣伝することを指します。

規制の対象は、商品やサービスを提供する事業者、つまり広告主です。消費者庁の運用基準では、依頼を受けて投稿したインフルエンサーなどの第三者は告示の対象外とされています。間に入る代行会社も、処分の名あて人(処分を受ける当事者)には基本的になりません。

違反と判断されると、消費者庁などから措置命令が出されます。措置命令とは、違反行為をやめることや再発防止策、消費者への周知を命じる行政処分です。命令を受けた事業者の名前と違反内容は公表されます。命令に従わない場合は、刑事罰の規定もあります。

2024年には、ステマ告示を理由にした初めての措置命令が医療法人に出ました。口コミ投稿と引き換えに見返りを渡していた事例です。業種を問わず、店舗や医院も対象になると分かる事例です。

代行会社の施策でも発注企業が処分される構造

ポイントは「誰が表示の内容を決めたか」です。運用基準では、事業者が表示内容の決定に関わった場合、その投稿は「事業者の表示」になるとしています。代行会社は、発注企業の依頼を受けて動く立場です。そのため、代行会社が考えた投稿や依頼も、発注企業の表示として扱われます。

運用基準が「事業者の表示」にあたるとする主な場面は次のとおりです。

  • 第三者に投稿を明示的に依頼・指示した場合(代行会社経由の依頼も含みます)
  • 投稿内容を事業者側が決められる関係にある場合(商品提供・謝礼・継続的な関係など)
  • 従業員や役員が、商品の販売を促す目的で投稿した場合
  • 高評価の口コミを条件に、割引や特典を渡した場合

一方で、第三者が自分の意思で書いた感想は対象外です。ただし、見返りを渡していれば「自主的」とは言いにくくなります。

「事業者の表示」である場合は、広告だと分かる表記が必要です。運用基準では「広告」「宣伝」「プロモーション」「PR」といった文言が例に挙がっています。逆に、次のような表記は判別しにくいとされます。

  • 大量のハッシュタグの中に「#PR」を紛れ込ませる
  • 動画の中で一瞬だけ表示する
  • 背景と見分けにくい色や小さな文字で書く
  • 文章の末尾など、気づきにくい位置にだけ書く

施策別に見るステマのリスクと確認点

SNS運用代行の施策ごとに、リスクの出やすさと発注側の確認点をまとめます。リスクの大きさは、施策の設計や表記の仕方で変わります。

施策 ステマになりやすい場面 発注側が確認すべき点
自社アカウントの投稿 基本的に事業者の投稿と分かるため低め 誇大な効果表現がないか(優良誤認は別の規制)
インフルエンサー起用・招待 無償招待や商品提供を表記せずに投稿 依頼文にPR表記の指示があるか。投稿後に表記を確認するか
口コミ・レビュー投稿の依頼 高評価を条件に特典を渡す 特典の条件設定。依頼文の文面
社員・スタッフの個人アカウント投稿 会社の指示で個人を装って宣伝 社員投稿のルール。関係性の明示
別アカウント・なりすまし運用 第三者を装って自社を勧める そもそも実施しない旨を契約で決める
UGC(利用者投稿)の転載 謝礼を払った投稿を一般の声として載せる 転載元の投稿に見返りがあったか

UGCとは「ユーザーが作ったコンテンツ」の略で、お客様が自分で上げた投稿のことです。インフルエンサー招待の表記は、飲食店のインフルエンサー招待の費用と注意点でも具体的に解説しています。

発注前に代行会社へ聞く5つの質問

代行会社のステマ対応は、営業資料だけでは分かりません。次の5つを質問して、答え方で見極めます。

  1. インフルエンサーや口コミの依頼文に、PR表記の指示を入れていますか? 依頼文のひな形を見せてもらえるかが目安です。
  2. 投稿後、PR表記が正しく入っているか誰が確認しますか? 「依頼しっぱなし」の体制だと、表記漏れに気づけません。
  3. 口コミ依頼で、特典の条件をどう設計していますか? 「高評価なら割引」のような条件を提案してくる場合は注意が必要です。
  4. 第三者を装ったアカウント運用や、やらせ投稿をしない方針ですか? 契約書に禁止事項として書けるかも確認します。
  5. 医療・美容などの表現チェックは誰が行いますか? 医療広告ガイドラインや薬機法の確認体制があるかを聞きます。

特にクリニック・歯科は、医療広告ガイドラインで体験談の扱いが厳しく制限されています。ステマ規制とあわせて二重の確認が必要です。患者への口コミ依頼の考え方は、クリニックが患者に口コミ投稿を依頼してよいかが参考になります。美容サロンや整体院も、効能や「治る」といった表現には注意が必要です。

契約と運用で入れておきたい予防策

質問で確認した内容は、口約束で終わらせず契約や運用ルールに残します。発注企業ができる予防策は次のとおりです。

  1. 契約書に禁止事項を書く:PR表記のない依頼、なりすまし投稿、見返り付きの高評価依頼を禁止すると明記します。
  2. 事前承認の範囲を決める:インフルエンサーへの依頼文や口コミ依頼の文面は、送る前に発注側が確認する流れにします。
  3. 実施記録を残してもらう:誰に、いつ、何を依頼し、何を提供したかを一覧で報告してもらいます。
  4. 社員投稿のルールを作る:会社の商品を個人アカウントで紹介するときの表記方法を決めておきます。
  5. 定期的に投稿を見直す:月1回など、PR表記の漏れがないか発注側でも目を通します。

景品表示法では、事業者に表示を管理する体制づくりも求められています。代行会社に任せきりにせず、社内に確認担当を1人置くだけでもリスクは下げられます。契約書で見るべき条項は、SNS運用代行の契約書チェックポイントで整理しています。

まとめ

  • ステマ規制の処分対象は、代行会社ではなく発注企業(広告主)です。
  • 代行会社が考えた依頼や投稿も、発注企業の表示として扱われます。
  • 「広告」「PR」などの表記は、分かりやすい位置と大きさで入れる必要があります。
  • 発注前に5つの質問で代行会社の体制を確かめ、契約と運用ルールに残しましょう。

まずは比較表で、各社の表現チェック体制を見比べるところから始めてください。

よくある質問

Q. 代行会社が無断でステマ投稿を依頼していた場合も、発注企業の責任になりますか?

A. 発注企業の依頼にもとづく施策であれば、発注企業の表示として扱われる可能性があります。「知らなかった」だけでは免れにくいため、事前承認と実施記録の報告を契約で決めておくことが大切です。個別の判断は、弁護士など専門家に相談してください。

Q. 「#PR」をハッシュタグの最後に付ければ問題ありませんか?

A. 付ける位置や数によっては不十分です。運用基準では、大量のハッシュタグに紛れ込ませる表記は判別しにくい例とされています。投稿の冒頭など、すぐ目に入る位置に入れる運用が安全です。

Q. お客様に口コミ投稿をお願いするだけでもステマになりますか?

A. お願いすること自体が直ちに違反になるわけではありません。ただし、高評価を条件に特典を渡す、内容を指定するといった場合は「事業者の表示」にあたります。特典を付けるなら、評価の内容を条件にしない設計にしましょう。

Q. ステマ規制に違反すると課徴金はかかりますか?

A. ステマ告示の違反は、措置命令の対象です。課徴金は、実際より著しく優れていると見せる表示などが対象で、ステマ告示は課徴金の対象外とされています。ただし、措置命令を受けると事業者名が公表されるため、信用への影響は小さくありません。

ステマ対応を含め、表現チェックの体制は代行会社ごとに差があります。サイトの比較表では、各社の公式公開情報をもとに体制や依頼範囲を並べています。依頼前に確認したい項目は、資料請求でお届けする依頼前チェックリストにまとめました。運営元の株式会社HolyTechも比較表の1社として掲載しています(1本7,500円税込・初期費用0円)。ほかの選択肢と同じ基準で見比べてみてください。

この記事について 業種別SNS運用代行ナビは株式会社HolyTechが運営する比較情報サイトです。当社もSNS運用代行を提供しており、比較表の1社として同じ基準で掲載しています。他社に関する記載は各社公式サイトの公開情報に基づき、順位付けはしていません。費用や成果は業種・商圏・体制で差があります。

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