住宅の施工事例の撮影代行は、竣工時に静止画・動画・ルームツアーを一括で撮ると、SNSとホームページで使い回せて1点あたりの費用を抑えられます。費用の見方、依頼先タイプの比較、加工しすぎを防ぐ撮影ルールまで発注側の目線で解説します。
結論から言います。住宅の施工事例の撮影代行は、竣工時に静止画・動画・ルームツアーを1日でまとめて撮るのが効率的です。撮影を用途ごとに分けて頼むと、出張費や段取りの手間が毎回かかります。一括で撮れば、ホームページ・Instagram・YouTube・チラシに同じ素材を使い回せます。費用は「1邸いくら」ではなく「1素材あたりいくら」に直して比べてください。あわせて、写真の加工しすぎは実物との誤認を招く恐れがあるため、加工ルールを先に決めておくことが大切です。
竣工時の一括撮影で静止画・動画・ルームツアーを確保する
施工事例の撮影ができるのは、引き渡し前のわずかな期間だけです。施主が入居すると、生活感が出たり、再撮影の日程調整が難しくなったりします。そのため、1回の撮影で必要な素材をすべて押さえる設計が欠かせません。
1日で撮っておきたい素材の種類
- 静止画(横):ホームページの施工事例ページ、ポータルサイト、パンフレット用
- 静止画(縦):Instagramのフィード投稿・ストーリーズ用
- ルームツアー動画(横・数分):YouTubeやホームページへの埋め込み用
- ショート動画(縦・15〜60秒):Instagramリール、YouTubeショート、TikTok用
- ディテール素材:造作家具・素材感・照明などの寄りのカット
ポイントは、縦型と横型を同じ日に撮り分けることです。横長の動画を後から縦に切り抜くと、画面の端が切れて見せたい部分が映らないことがあります。
撮影日の段取りで決めておくこと
- 撮影日を引き渡し前・美装(清掃)後に設定する
- 外観は日当たりのよい時間帯に合わせて撮る順番を決める
- 撮るカットの一覧(ショットリスト)を事前に代行会社と共有する
- 家具・小物を置くか、置く場合は誰が用意するかを決める
- 施主に「どの媒体に、どこまで載せるか」の同意を書面で取る
施主の同意は特に重要です。表札・番地・周辺の街並みが写ると、住所の特定につながります。外観を載せる場合は、写す範囲を施主と確認してください。
施工事例撮影代行の依頼先タイプと費用の比較
依頼先は大きく5つのタイプに分かれます。費用は地域・撮影範囲・編集量で差があるため、目安として見てください。
| タイプ | 費用レンジ | 向いている会社 | 確認すべき点 |
|---|---|---|---|
| 建築・住宅専門のカメラマン | 静止画のみで1邸数万〜十数万円程度が多い | ホームページの代表事例や完成見学会の告知を高品質にしたい工務店 | 動画・縦型に対応できるか、データの使用範囲 |
| 動画・SNS特化型の制作会社 | 静止画+動画で1邸十数万〜数十万円程度の幅 | ルームツアーやリールで発信したい住宅会社 | 静止画の品質、1回の撮影から何本作るか |
| SNS運用代行(撮影込みプラン) | 月額の運用費に撮影費が含まれる場合と別料金の場合がある | 撮影から投稿・分析まで任せたい会社 | 撮影の回数上限、素材の権利の帰属 |
| フリーランス | 依頼内容により幅が大きい | 予算を抑えたい、地域密着で頼みたい会社 | 体調不良時の代わり、納期、契約書の有無 |
| 内製(社員がスマホで撮影) | 機材費と人件費のみ | 着工中の様子や日常の投稿を増やしたい会社 | 品質のばらつき、撮影担当の工数 |
代表的な事例はプロに、現場の途中経過は内製で、という組み合わせもよく選ばれます。注文住宅の発信設計全体については「注文住宅のSNS集客を代行で強化|検討期間の長い顧客への発信設計」も参考にしてください。
費用は「1素材あたり」と「使い回し先の数」で見る
見積もりは総額だけで比べると判断を誤ります。納品される素材の数で割って、1素材あたりの単価に直してください。
計算の例
仮に、1邸の一括撮影が15万円で、次の納品物があるとします。
- 静止画30枚
- ルームツアー動画(横)1本
- ショート動画(縦)5本
合計36素材なので、1素材あたり約4,200円です。一方、静止画だけ10万円で20枚なら1枚5,000円になります。総額が安いほうが、1素材あたりでは高くなることもあります。
さらに、同じ素材を何か所で使えるかも費用対効果を左右します。ホームページ・Instagram・YouTube・チラシ・ポータルサイトの5か所で使えれば、1か所あたりの負担はさらに下がります。ただし、使える範囲は契約内容によって変わります。
最終的には、「施工事例を見た人からの資料請求・来場予約1件あたりいくらか」で判断します。反響の数え方は、代行会社と事前に合意しておくと比較しやすくなります。成果は商圏・価格帯・発信体制で差があります。
撮影代行を頼むべき会社・頼まなくてよい会社
頼むべき会社 - ホームページの施工事例が古い、または写真の質がばらついている - ルームツアーやリールを始めたいが、社内に撮影・編集できる人がいない - 年間の竣工数が多く、撮影の段取りを仕組み化したい
頼まなくてよい会社 - 年に数棟の竣工で、社内にカメラや編集の得意な社員がいる - 発信先がまだ決まっておらず、素材の使い道が不明確 - 撮影より先に、ホームページや問い合わせ導線の整備が必要な状態
依頼前に確認する5つの質問と、加工しすぎを防ぐルール
見極めのための質問
- 「1回の撮影で、静止画・横動画・縦動画をそれぞれ何点納品できますか」 一括撮影の効率は、ここで分かります。
- 「撮影データの著作権と使用範囲はどうなりますか」 写真の著作権は原則として撮影者側にあります。ホームページ・SNS・チラシ・広告・ポータルサイトで使えるか、契約書に明記してもらいましょう。
- 「元データ(未編集)はもらえますか」 代行会社を変えたときに素材を使い続けられるかに関わります。
- 「写真や動画の加工は、どこまで行いますか」 加工の基準を言葉で説明できる会社は、表示リスクにも配慮しています。
- 「施主の写り込みや個人情報の扱いはどう確認しますか」 表札・書類・私物などの確認手順があるかを聞きます。
素材の権利の確認方法は「SNS運用代行の著作権トラブル|BGM・画像・成果物の権利を確認」で詳しく解説しています。
加工は「実物と違う印象を与えない範囲」に
住宅の写真は、見た人が「この会社に建ててもらうとこうなる」と受け取ります。実物よりよく見せる加工は、景品表示法の優良誤認(実際より著しく優れていると誤解させる表示)につながる恐れがあります。不動産広告には業界の公正競争規約もあり、写真の扱いには注意が必要です。
一般的に問題になりにくい加工 - 明るさ・色味・傾きの補正 - レンズによるゆがみの補正 - ごみや汚れなど一時的な写り込みの除去
避けたい、または注記が必要な加工 - 電線・隣家・道路など、実際にある周辺環境を消す - 空や庭の植栽を別の写真に差し替える - 超広角で撮って、実際より部屋を広く見せる - CGの家具や照明を配置する(使う場合は「CGで家具を配置しています」等と注記)
このルールを撮影前に代行会社と書面で共有してください。完成した素材は、社内で「実物と比べて違和感がないか」を確認してから公開すると安心です。
まとめ
- 施工事例の撮影は、竣工時に静止画・動画・ルームツアーを1日で一括撮影すると効率的です。
- 費用は総額ではなく、1素材あたり・使い回し先の数で比べます。
- 著作権の使用範囲、元データの扱い、施主の同意を契約前に確認します。
- 加工は実物と違う印象を与えない範囲にとどめ、ルールを事前に共有します。
まずは自社の竣工予定と発信先を書き出し、依頼先タイプごとの条件を比べるところから始めてください。
よくある質問
Q. 施工事例の撮影は、竣工後どのくらいの時期に行うのがよいですか。
A. 美装(清掃)が終わり、引き渡し前のタイミングが一般的です。入居後は生活感が出やすく、施主の負担も増えます。工程表に撮影日をあらかじめ組み込んでおくと、日程の取りこぼしを防げます。
Q. 撮影した写真を住宅ポータルサイトや広告にも使えますか。
A. 契約で定めた使用範囲によります。ホームページとSNSだけが対象になっている契約もあります。広告やポータルサイトにも使う予定があれば、見積もり段階で伝え、契約書に明記してもらいましょう。
Q. 施主に何を確認すればよいですか。
A. 掲載する媒体、外観を載せるか、表札や周辺の写り込み、私物の扱いを確認します。口頭ではなく同意書など書面で残すと、後のトラブルを防げます。
Q. ルームツアー動画は社員が出演したほうがよいですか。
A. 必須ではありません。設計担当が案内すると説明に説得力が出る一方、退職後の動画の扱いを決めておく必要があります。出演する場合は、社員本人の同意と公開期間の取り決めをしておくと安心です。
住宅会社のSNS運用代行を、売買・賃貸・注文住宅のどれに強いかで比べたい方は「不動産のSNS運用代行の選び方|売買・賃貸・注文住宅で違う基準」で依頼先タイプごとの見方を確認してください。依頼前チェックリスト付きの選び方ガイドは資料請求から無料で受け取れます。なお、運営元の株式会社HolyTechも、ショート動画1本7,500円(税込)・初期費用0円のプランで、比較対象の1社として掲載しています。撮影範囲や発信先の条件が合う場合に、ほかの選択肢と並べて検討してください。
この記事について 業種別SNS運用代行ナビは株式会社HolyTechが運営する比較情報サイトです。当社もSNS運用代行を提供しており、比較表の1社として同じ基準で掲載しています。他社に関する記載は各社公式サイトの公開情報に基づき、順位付けはしていません。費用や成果は業種・商圏・体制で差があります。
不動産・住宅の関連記事
- 不動産・住宅2026.10.19注文住宅のSNS集客を代行で強化|検討期間の長い顧客への発信設計
- 不動産・住宅2026.10.17不動産のLINE追客を運用代行に任せる方法|SNS反響を成約につなげる設計
- 不動産・住宅2026.10.16リフォーム会社のSNS集客を外注する方法|ビフォーアフターの見せ方
- 不動産・住宅2026.10.15不動産売却の相談をSNSで集客する方法|代行に頼む設計と注意点
- 不動産・住宅2026.10.14不動産のSNS運用代行の選び方|売買・賃貸・注文住宅で違う基準
次に読む
比較表つきの選び方ガイドを無料でお送りします!
各業種の選定基準・依頼先タイプ別の費用レンジ・契約前に聞く質問をまとめた資料です。メールで即時にお送りします(株式会社HolyTech制作)。