クリニックのSNS撮影で患者の写り込みを防ぐには、撮影時間帯・アングル・画面映り込みの確認手順を代行会社と事前に決め、公開前に院内で二重確認する体制が必要です。チェックリストと代行選びの質問をまとめました。
結論から言います。クリニックのSNS撮影で患者の写り込みを防ぐには、「撮る時間帯」「撮る向き」「画面と書類の確認」の3つを、代行会社と撮影前に文書で決めることが必要です。撮影のプロでも、院内のどこに患者情報があるかは知りません。だからこそ、ルールは院側が主導して作ります。この記事では、撮影前と撮影当日に使えるチェックリストと、ルールを守れる代行会社の見極め方をまとめます。
患者の写り込みが「重大リスク」になる理由
クリニックに来ていること自体が、その人の健康状態を推測させる情報です。顔がはっきり写っていなくても、服装や持ち物、声で本人が分かることがあります。
個人情報保護法では、病歴などは「要配慮個人情報」として特に慎重な扱いが求められます。医療従事者には、法律上の守秘義務もあります。一度SNSに公開した画像は、削除しても保存・転載されている可能性が残ります。
写り込みで起きやすいのは、次のような場面です。
- 待合室の後ろ姿や、受付で順番を待つ人の横顔
- 電子カルテや予約システムが映ったモニター
- 受付カウンターの予約表、問診票、処方せん
- 鏡・ガラス・窓への反射
- 動画の音声に入った呼び出しの名前
どれも撮影者が「背景」として意識しにくい部分です。ここをルールで先回りして塞ぎます。
撮影前に代行と決める撮影ルール(5つの手順)
撮影ルールは、口頭ではなく文書で残します。担当者が替わっても同じ水準を保つためです。
- 撮影時間帯を決める:休診日、診療開始前、昼休み、診療終了後のいずれかに限定します。診療中に撮る場合は、患者がいない区画だけと決めます。
- 撮影してよい場所を決める:診察室・待合室・受付・外観など、場所ごとに「撮影可/条件付き可/不可」を一覧にします。
- アングルの原則を決める:受付や待合室は、人の出入りがある方向にカメラを向けないと決めます。窓や鏡が入る角度も避けます。
- 出演者の同意を取る:スタッフが出演する場合も、書面で同意を取ります。退職後の動画の扱いも同じ書面で決めておきます。
- 公開前の確認者を決める:代行会社の確認に加えて、院内で最終確認する人を1人決めます。院長または事務長が確認するのが一般的です。
患者に出演してもらう企画は、写り込みとは別の論点になります。医療広告ガイドラインでは、体験談やビフォーアフターの扱いに制限があります。症例写真の扱いは「美容クリニックの症例写真をSNSに載せる条件」も参考にしてください。
撮影当日の写り込み確認チェックリスト
当日は、撮影前と撮影後の2回確認します。撮影前は「消す・隠す」、撮影後は「見落としを探す」が目的です。
| 確認タイミング | 確認項目 | 対応の例 |
|---|---|---|
| 撮影前 | モニター画面 | 電子カルテ・予約画面を閉じる、または画面を消す |
| 撮影前 | 受付・カウンター上の書類 | 予約表・問診票・処方せんを引き出しに片づける |
| 撮影前 | ホワイトボード・掲示物 | 患者名やスタッフの私的な情報を消す |
| 撮影前 | 鏡・ガラス・窓 | 反射する範囲に人や書類がないか確かめる |
| 撮影中 | 人の出入り | 撮影中は入口に「撮影中」の案内を置く |
| 撮影中 | 音声 | 呼び出し・電話応対の声が入らない時間に撮る |
| 撮影後 | 映像を1コマずつ確認 | 背景・反射・画面を拡大して見る |
| 公開前 | 位置情報・キャプション | 撮影データの位置情報を外し、文中の個人特定表現を確認する |
撮影後の確認は、スマートフォンの小さな画面ではなくPCの大きな画面で行います。拡大して初めて見える文字や反射があるためです。
代行会社のタイプ別比較と、見極めるための質問
ルールを守れるかは、代行会社のタイプと体制で差が出ます。各社の公式情報は、クリニック・歯科向けの各社比較表にまとめています。
| タイプ | 費用レンジ | 向いている店/院 | 確認すべき点 |
|---|---|---|---|
| 医療特化型 | 月額10万〜30万円程度が多い | 自費診療が中心で、投稿数も多い院 | 医療広告と個人情報の確認を誰が担うか |
| 動画特化型 | 撮影1回あたり数万〜十数万円が多い | 院内の紹介動画を作りたい院 | 撮影現場で写り込みを確認する手順があるか |
| 総合型 | 月額数万〜数十万円と幅がある | 複数のSNSをまとめて任せたい院 | 医療の撮影実績と、担当者の固定有無 |
| フリーランス | 1本数千円〜数万円が多い | 小規模で、院内に確認者がいる院 | 秘密保持の契約と、データの保管方法 |
| 内製 | 人件費と機材費のみ | スタッフに時間の余裕がある院 | 撮影ルールを院内で守り続けられるか |
※費用は業務範囲・撮影回数・地域で差があります。目安として見てください。
契約前には、次の質問をしてください。答え方で体制が分かります。
- 撮影当日の写り込み確認は、誰がどの手順で行いますか?
- 撮影データはどこに保管し、契約終了後はどう削除しますか?
- 公開前に、院側の最終確認を必ず挟む流れになっていますか?
- 医療広告ガイドラインの表現チェックは、誰が担当しますか?
- 写り込みが公開後に見つかった場合、何時間以内に削除できますか?
表現チェックの体制については「医療広告のチェック体制がある代行を選ぶ」で詳しく解説しています。
頼むべき院・頼まなくてよい院と、費用の見方
代行に頼むべき院は、撮影の頻度が高く、院内に撮影ルールを作る時間がない院です。チェックリストを持つ代行会社なら、ルール作りから一緒に進められます。
頼まなくてよい院は、投稿が月数本で、院長やスタッフが撮影に慣れている院です。この場合は、上のチェックリストを院内で回せば十分なことがあります。
費用は、月額のまま比べないでください。月額÷投稿本数で「1本あたり」に直します。さらに、SNS経由の新規予約が分かる場合は、月額÷予約件数で「予約1件あたり」も出します。
写り込み対策の手間は、1本あたりの費用に含まれているかも確認します。確認作業が別料金なら、総額は見積もりより高くなります。
まとめ
- 患者の写り込みは、個人情報と守秘義務に関わる重大なリスクです
- 撮影時間帯・場所・アングル・確認者を、撮影前に文書で決めます
- 当日は撮影前と撮影後の2回、チェックリストで確認します
- 代行会社は「写り込み確認の手順」と「データの扱い」を質問して見極めます
まずは比較表で、医療の撮影体制を公開している会社を確認してください。
よくある質問
Q. 患者の顔が写っていなければ、公開しても問題ありませんか?
A. 顔が写っていなくても、服装・持ち物・声で本人が分かる場合があります。人が写った映像は、原則として使わない方針が安全です。
Q. 写り込みに公開後に気づいたら、どうすればよいですか?
A. まず投稿を非公開にするか削除します。その後、院内で経緯を記録し、必要に応じて専門家に相談してください。代行会社とは、削除までの対応時間を契約で決めておきます。
Q. 撮影ルールは代行会社に作ってもらえますか?
A. たたき台を用意してくれる会社はあります。ただし、院内のどこに患者情報があるかは院側しか分かりません。最終的なルールは院側が確認して決めます。
Q. スタッフの出演にも同意書は必要ですか?
A. 必要です。出演範囲と退職後の動画の扱いを書面で決めておくと、後のトラブルを防げます。
撮影ルールを守れる代行会社を探すときは、クリニック・歯科向けの各社比較表で体制を見比べてください。依頼前に確認したい項目は、資料請求でお届けしている「依頼前チェックリスト」にもまとめています。運営元の株式会社HolyTechも比較表の1社として掲載しており、1本7,500円(税込)・初期費用0円で承っています。院の撮影体制に合うかどうか、ほかの選択肢とあわせてご検討ください。
この記事について 業種別SNS運用代行ナビは株式会社HolyTechが運営する比較情報サイトです。当社もSNS運用代行を提供しており、比較表の1社として同じ基準で掲載しています。他社に関する記載は各社公式サイトの公開情報に基づき、順位付けはしていません。費用や成果は業種・商圏・体制で差があります。
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